Omnia mecum porto mea.

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キケロー
キケロー

語彙と文法

「オムニア・メークム・ポルトー・メア」と読みます。
omnia は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の中性・複数・対格です。名詞的に用いられ、portō (運ぶ)の目的語になっています。「すべてのものを」。
mēcum は前置詞 cum (<奪格>とともに)と1人称単数の人称代名詞 ego の奪格 mē を組み合わせた形で、「私とともに」を意味します。
portō は「運ぶ」を意味する第1変化動詞 portō,-āre の直説法・能動態・現在1人称単数です。
mea は「私の」を意味する1人称単数の所有形容詞 meus,-a,-um の中性・複数・対格でomnia にかかります。
「私は、自分の(mea)すべてのものを (omnia)、自分と共に (mecum)、運ぶ (porto)」というのが直訳です。
祖国が占領されて逃げる際、ギリシアの七賢人の一人ビアスは何も持たずに逃げました。その理由は、「自分のすべての財産」が自分の「知恵」であったからというものです。
キケローの『ストア派の矛盾について』に見られる表現です(Paradoxa Stoicorum 8)。

元の文は、Omnia mēcum portō mea.という語順です。

キケロー

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • […] Omnia mea mecum porto(知恵こそ最大の富)とはラテン語の格言です。火山が噴火した時だったっけか!?まー、とにかく大災害でみなが家財道具を台車に積んでいる中、ひとりキケロは何も持たず、今なら水とカンパンくらいは持って、とぼとぼ歩いている。な!?なぬ!?と思った人が、なぜあなたは財産系のものを持ってないんですか??と問うたところ、キケロは、「すべてのものを私は携えている Omnia mea mecum porto 」と答えたという。もちろん古代ローマ最大の詩人であり知識人であったセネカの財産とは知であり、今の平成人でたとえるならば、それはスマホとw命なのだろう。そして、山上憶良が宝と形容したこどもたちの笑顔に他ならない。これがあればなんだってやり直せる。この笑顔こそが私の命であり財産なのだ。 […]

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