Cede repugnanti.

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「ケーデ・レプグナンティー」と読みます。
cēde は「<与格>に譲る」を意味する第3変化動詞 cēdō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
repugnantī は「反対する、抵抗する」を意味する第1変化動詞 repugnō,-āre の現在分詞、男性/女性、単数・与格です。
ここでは名詞として用いられ、「反対する者、抵抗する者」を意味します。
「反対(抵抗)する者には譲歩せよ」と訳せます。

cēdendō victor abībis. (譲歩することによって君は勝者として去るだろう)という言葉が表題のあとに続きます。
cēdendōはcēdō の動名詞、奪格です。
victorは「勝者」を意味する第3変化名詞victor,-ōris m.の単数・主格です。この文では「勝者として」と訳します。文の主語はabībisの主語としてのtū(2人称単数の人称代名詞、主格)です。
abībisは「去る」を意味する不規則動詞(合成動詞)abeōの直説法・能動態・未来、2人称単数です。
オウィディウスの『恋の技術』(2.197)に見られる表現です。

原文に照らすと、表題の言葉は「抵抗する女には譲歩せよ」と訳せることがわかります。この場合 repugnantīは女性・単数・与格となります。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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