Scire volunt omnes; mercedem solvere nemo.

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「スキーレ・ウォルント・オムネース・メルケーデム・ソルウェレ・ネーモー」と読みます。
scireは「知る」を意味する第4変化動詞 scioの不定法・能動態・現在です。
voluntは「望む、欲する」を意味する不規則動詞voloの直説法・能動態・現在、3人称複数です。
omnesは「すべての」を意味する第3変化形容詞omnisの男性・複数・主格です。この文では名詞として使われています。
mercedemは「報酬」を意味する第3変化名詞 merces,-edis f. の単数・対格です。
solvereは「支払う」を意味する第3変化動詞solvoの不定法・能動態・現在です。
nemoは英語のnobodyに相当し、「誰も・・・ない」を意味します(男性・単数・主格)。
後半はvult(voloの3人称単数)が省かれています。
「誰もが知ることを欲するが、誰も報酬を支払うことは欲しない」と訳せます。
ユウェナーリスの表現です(Sat.7.157)。
なお原文では、scireの代わりにnosse(「知る」を意味する第3変化動詞noscoの不定法・能動態・完了)になっています。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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