Fata viam invenient.

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「ファータ・ウィアム・インウェニエント」と読みます。
fāta は「運命」を意味する第2変化名詞fātum,-ī n.の複数・主格です。
viam は「道」を意味する第1変化名詞 via,-ae f.の単数・対格です。
invenient は「見つける、発見する」を意味する第4変化動詞 inveniō,-īre の直説法・能動態・未来、3人称複数です。
「運命は道を見出すだろう」と訳せます。
人間がどう抵抗しても、運命はすでに定まっていて、人間の思いを聞き届けることなく自らの道を進むのみ、というニュアンスです。
ウェルギリウスの『アエネーイス』に見られる言葉で、原文ではヘレヌスの予言の言葉として示されています。
原文では次のように続きます。

aderitque vocātus Apollo. Verg.Aen.3.395
アポッローは祈られて(祈りにこたえて)現れるだろう。

アエネーイス (西洋古典叢書)
ウェルギリウス
京都大学学術出版会
ウェルギリウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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