Non sibi, sed patriae.

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Cicero
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語彙と文法

「ノーン・シビ・セド・パトリアエ」と読みます。
nōn A sed B の構文は「AでなくB」を意味します。
sibi は3人称の再帰代名詞の男性・単数・与格です。「自分のために」と訳せます。
patriae は「祖国」を意味する第1変化名詞 patria,-ae f. の単数・与格です。これらの与格は、「利害関係の与格」とみなせます。
「自分のためにでなく、祖国のために」と訳せます。
キケローの『善と悪の究極について』に見られる表現です(2.14.45)。

この言葉の逆は、Nōn patriae sed sibi.です。

文献案内

Cicero:On Ends (Loeb Classical Library)
Cicero H. Rackham
0674990447

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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