「オムニア・アリエーナ・スント・テンプス・タントゥム・ノストルム・エスト」と読みます。
omnia は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の中性・複数・主格です。ここでは名詞的に扱われています。
aliēna は「他人の」を意味する第1・第2変化形容詞 aliēnus,-a,-umの中性・複数・主格です。
tempusは「時間」を意味する第3変化名詞 tempus,-poris n.の単数・主格です。
nostrum は1人称複数の所有形容詞 noster,-tra,-trum (私たちの)の中性・単数・主格です。
「万物は他人のもの。時間だけが自分のもの」と訳せます。
セネカ、『倫理書簡集』に見られる表現です(1.3)。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也
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