「ノーミニブス・モッリーレ・リケト・マラ」と読みます。
nōminibus は「名前、名称」を意味する第3変化中性名詞 nōmen,-minis n. の複数・奪格です。
mollīre は「やわらげる」を意味する第4変化動詞 molliō,-īre の不定法・能動態・現在です。
licet は「(不定法の内容は)許されている、可能である」を意味する非人称動詞です。
mala は「欠点、悪」を意味する第2変化名詞 malum,-ī n. の複数・対格です。
malum の元は「悪い」という意味の第1・第2変化形容詞malus,-a,-um です。
「欠点は名前によって和らげることができる」と訳せます。
「言い方を変えれば欠点を和らげることができる」という意味です。
『恋の技術』(2.657)に見られるオウィディウスの表現です。
続きはこうです。
Nōminibus mollīre licet mala: fusca vocētur,
Nigrior Illyricā cuī pice sanguis erit:
Sī straba, sit Venerī similis: sī rāva, Minervae:
Sit gracilis, maciē quae male vīva suā est; 660
欠点も、呼び名によって和らげることができる。血の色が
イリュリアの瀝青よりも黒い女なら、「浅黒い」と呼べばよい。
斜視ならウェヌスに似ている、灰色の目ならミネルウァに似ていると言えばよい。
やつれて生気のない女でも、「ほっそりしている」と言えばよい。
fuscus,-a,-um(薄暗い、黒ずんだ、浅黒い、褐色の)
Illyricus,-a,-um(イッリュリアの)
pix,picis f.(瀝青)
sanguis,-guinis m.(血)
strabus,-a,-um(斜視の)
Venus,-neris f.(ウェヌス)
similis,-e(<与格>に似ている)
rāvus,-a,-um(灰色の、黄褐色の)
gracilis,-e(細い、やせた、ほっそりした)
maciēs,-ēī f.(やせていること)
male(悪く)
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