Passibus ambiguis Fortuna volubilis errat.

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オウィディウス

語彙と文法

「パッシブス・アンビグイース・フォルトゥーナ・ウォルービリス・エッラト」と読みます。
passibus は「足取り」を意味する第4変化名詞 passus,-ūs m. の複数・奪格です。
ambiguis は「不確かな、あやふやな」を意味する第1・第2変化形容詞 ambiguus,-a,-um の男性・複数・奪格です。
Fortūna は「運命、運命の女神」を意味する第1変化名詞 Fortūna,-ae f.の単数・主格です。
volūbilis 「移ろいやすい」を意味する第3変化形容詞volūbilie,-eの女性・単数・主格です。
errat は「さまよう、迷う」を意味する第1変化動詞 errō,-āre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「移ろいやすい運命の女神は不確かな足取りでさまよう」と訳せます。
volūbilisを副詞的用法ととって、「運命の女神は不確かな足取りでふらふらさまよう」と意訳してもよいでしょう。
オウィディウスの『悲しみの歌』に見られる表現です(Ov.Tr.5.8.15)。

Tristia. Ex Ponto (Loeb Classical Library)
Ovid G. P. Goold
0674991672

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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