語彙と文法
「パッシブス・アンビグイース・フォルトゥーナ・ウォルービリス・エッラト」と読みます。
passibus は「足取り」を意味する第4変化名詞 passus,-ūs m. の複数・奪格です。
ambiguis は「不確かな、あやふやな」を意味する第1・第2変化形容詞 ambiguus,-a,-um の男性・複数・奪格です。
Fortūna は「運命、運命の女神」を意味する第1変化名詞 Fortūna,-ae f.の単数・主格です。
volūbilis 「移ろいやすい」を意味する第3変化形容詞volūbilie,-eの女性・単数・主格です。
errat は「さまよう、迷う」を意味する第1変化動詞 errō,-āre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「移ろいやすい運命の女神は不確かな足取りでさまよう」と訳せます。
volūbilisを副詞的用法ととって、「運命の女神は不確かな足取りでふらふらさまよう」と意訳してもよいでしょう。
オウィディウスの『悲しみの歌』に見られる表現です(Ov.Tr.5.8.15)。
Tristia. Ex Ponto (Loeb Classical Library)
Ovid G. P. Goold
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