「アミーキティア・センペル・プローデスト・アモル・アリクゥァンドー・エティアム・ノケト」と読みます。
amīcitia はamīcitia,-ae f.(友情)の単数・主格で、前半の文の主語です。
semperは「常に」を意味する副詞で、prōdestにかかります。
prōdestはprōsum,prōdesse(有益である)の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
amorはamor,-ōris m.(愛)の単数・主格で、後半の文の主語です。
aliquandōは「時には」を意味する副詞です。nocetにかかります。
etiamは「~さえ、すら」を意味する副詞です。nocetにかかります。
nocetはnoceō,-ēre(害する)の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「友情は(amīcitia)常に(semper)有益である(prōdest)が、愛は(amor)時には(aliquandō)害する(nocet)ことさえ(etiam)ある」と訳せます。
セネカによれば、友情を結ぶにはともに同じ目標(セネカの文脈では哲学探究)を共有し、ともに努力しなければなりませんが、相手に愛情を抱くにはその限りにあらず、と。
なお、ラテン語でamīcitiaとamorはともに動詞amō(愛する)と関連しています。
セネカの『倫理書簡集』35に出てくる表現です。
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