Nemo liber est qui corpori servit.

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Seneca
セネカ

語彙と文法

「ネーモー・リーベル・エスト・クゥィー・コルポリー・セルウィト」と読みます。
Nēmō は英語の nobody, no one に相当し、「誰も~ない」を意味します。
līber は「自由な」を意味する第1・第2変化形容詞līber,-bera,-berumの男性・単数・主格です。この文の補語です。
quī は関係代名詞quī,quae,quodの男性・単数・主格です。先行詞は Nēmō です。
corporī は「肉体」を意味する第3変化名詞 corpus,-poris n. の単数・与格です。
servit は「<与格>に従う、仕える」を意味する第4変化動詞 serviō,-īre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
quī corporī servit で「肉体に仕えるところの」となります。
「肉体に仕える者は誰一人自由ではない」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』(92.33)に見られる言葉です。

文献案内

セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也
4000926357

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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