Non est consuetudo populi Romani, ullam accipere ab hoste armato condicionem.

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「ノーン・エスト・コンスエートゥードー・ポプリー・ローマーニー・ウッラム・アッキペレ・アブ・ホステ・アルマートー・コンディキオーネム」と読みます。
consuētūdō は「習慣、慣習」を意味する第3変化名詞consuētūdō,-dinis f.の単数・主格です。
populī は「国民」を意味する第2変化名詞 populus,-ī m. の単数・属格です。
Rōmānī は「ローマの」を意味する第1・第2変化形容詞 Rōmānus,-a,-um の男性・単数・属格で populī にかかります。
前半の訳は、「ローマ国民の慣習ではない」となります。後半の不定法が主語になります。
ullam は代名詞的形容詞ullus,-a,-um(或る)の女性・単数・対格でcondiciōnem にかかります。否定文において、英語の any と同じ働きをします。
accipere は「受け取る」を意味する第3変化動詞 accipiō,-ere の不定法・能動態・現在です。
ab は「~から」(英語の from)を意味する前置詞で奪格をとります。
hoste は「敵」を意味する第3変化名詞 hostis,-is c. の単数・奪格です。この文では男性名詞として用いられています。
armātō は「武装した」を意味する第1・第2変化形容詞 armātus,-a,-um の男性・単数・奪格です。hoste にかかります。
condiciōnem は「条件」を意味する第3変化名詞 condiciō,-ōnis f. の単数・対格です。
「武装した敵から条件を受け取ることは」が後半の訳になります。
あわせると、「武装した敵から条件を受け取ることはローマ国民の慣習ではない」。
カエサルが『ガリア戦記』に残したクィントゥス・キケロー(マールクス・キケローの弟)の言葉です(5.41)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 毎日少しずつ格言を見ながら勉強させていただいている者です。
    いつも大変にお世話になっております。
    細かい点ですが、標題のconditionemはcondicionemのようですので、修正をお願いします。
    最初、解説を見ないで辞書を引き引き自分なりに考えるようにしているのですが、「?」と考えてしまいました。

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