In varietate concordia.

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語彙と文法

「イン・ウァリエターテ・コンコルディア」と読みます。
Inは「<奪格>において、おける」を意味する前置詞です。
varietāteは第3変化名詞varietās,-ātis f.(多様性)の単数・奪格です。
concordiaはconcordia,-ae f.(一致、調和)の単数・主格です。文の主語です。
「多様性(varietāte)における(in)調和(concordia)」と訳せます。
「多様性における統一」と訳されることもあります。
EUのモットーとして知られます。

動詞を補う場合

動詞estを補うと、In varietāte concordia est.となります。estは不規則動詞sum,esseの直説法・現在、3人称単数です。一般にestは英語のisに相当するとみなせますが、英語のisと違い、sum,esseは「~である」のほか、「いる、ある、存在する」の意味で使われることがよくあります。今補ったestは後者の意味になります。「多様性(varietāte)の中に(in)調和が(concordia)ある(est)」となります。

「和して同ぜず」という言葉を思い出します。その場合、「同ぜず」がvarietāte、「和して」がconcordiaに対応すると考えます。
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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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