Crimina qui cernunt aliorum, non sua cernunt.

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「クリーミナ・クゥィー・ケルヌント・アリオールム・ノーン・スア・ケルヌント」と読みます。
crīminaは「悪事、罪」を意味する第3変化名詞 crīmen,-minis n. の複数・対格です。
quī は関係代名詞quī,quae,quodの男性・複数・主格です。先行詞は省略されています。「~する者は」と訳します。
cernunt は「見る、識別する」を意味する第3変化動詞 cernoの直説法・能動態・現在、3人称複数です。
aliōrum は「他の」を意味する代名詞的形容詞alius,-a,-ud の男性・複数・属格です。この文では名詞的につかわれています。「他人の」と訳します。
suaは「自分の」を意味する第3変化の所有形容詞 suus,-a,-um の中性・複数・対格です。省略されたcrīminaにかかります。
「他人の罪を見る者は、自分の罪を見ない」と訳せます。
同じテーマに対し、孔子は「不賢を見ては内に自ら省みるなり」とアドバイスしています。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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