Experto credite.

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「エクスペルトー・クレーディテ」と読みます。
expertō は「経験のある」という意味の第1・第2変化形容詞 expertus,-a,-um の男性・単数・与格です。この文では名詞として用いられています。この与格は動詞crēditeの要求する形で、「経験者を」と訳せます。
crēdite は「<与格を>信じる、信用する」を意味する第3変化動詞 crēdō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称複数です。2人称単数なら crēdeとなります。信じる対象は与格で表される点に注意します。
「経験者を信じよ」という意味になります。
ウェルギリウスの『アエネーイス』に見られる表現です。
かつてトロイア戦争でアエネーアスと戦った経験をもつディオメデースの台詞です。
アエネーアースがいかに手ごわいかを語る文脈で出てくる表現です。

アエネーイス (西洋古典叢書)
ウェルギリウス
京都大学学術出版会
ウェルギリウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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