Cineri gloria sera venit.

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Martialis

語彙と文法

「キネリー・グローリア・セーラ・ウェニト」と読みます。
cinerī は「灰、遺灰」を意味する第3変化名詞 cinis,-eris c. の単数・与格です。
glōriaは「栄光」を意味する第1変化名詞glōria,-ae f.の単数・主格です。
sēraは「遅い」を意味する第1・第2変化形容詞sērus,-a,-um の 女性・単数・主格です。glōria にかかります。この文では副詞的に使われています(「形容詞の副詞的用法」)。「遅い状態で」、「遅く」。
venitは「来る、訪れる」を意味する第4変化動詞veniō,-īre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「栄光は(glōria)遅い状態で(sēra)遺灰に(Cinerī)来る(venit)」、すなわち「栄光は遺灰に遅れて訪れる」と訳せます。
ローマの詩人マルティアーリスの言葉です(1.25.8)。

生きている時でなく、死んでから評価されることを言い表す表現です。
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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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