Est modus in rebus.

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語彙と文法

「エスト・モドゥス・イン・レーブス」と読みます。
est は不規則動詞sum,esse(ある)の直説法・現在、3人称単数です。主語に当たるものが「存在する」と訳せます。
modus は「適量、適度、限度、限界」を意味する第2変化名詞modus,-ī m.の単数・主格です。この文の主語にあたります。
in は「<奪格>に」を意味する前置詞です。
rēbus は「もの、こと」を意味する第5変化名詞rēs,reī f. の複数・奪格です。
「ものごとには適切な程がある」という意味です。「ものにはほどがある」と訳してもよいと思います。
ホラーティウスの表現です(Hor.Sat.1.1.106)。
同じ詩人の Aurea mediocritas (黄金の中庸)という言葉を思い出すことができます。

ホラティウス全集
鈴木 一郎
玉川大学出版部
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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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