Stultum facit Fortuna, quem vult perdere.

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「ストゥルトゥム・ファキト・フォルトゥーナ・クゥェム・ウルト・ペルデレ」と読みます。
stultum は「愚かな」を意味する第一・第二変化形容詞 stultus, -a, -um の男性・単数・対格です。この文では名詞として使われています。「愚かな者を」と訳せます。
facit は「つくる」を意味する第三変化動詞 facio の直説法・能動相・現在、三人称・単数です。主語は Fortuna です。
Fortuna は「運命の女神」を意味する第一変化名詞 Fortunaの単数・主格です。
quem は関係代名詞、男性・単数・対格です。先行詞は省略されていて、「quem 以下の者を」と訳せます。
vult は「望む」を意味する不規則動詞 volo の直説法・能動相・現在、三人称単数です。不定法を目的語に取ります。主語は Fortuna とみなせます。
perdere は「滅ぼす、破滅させる」を意味する第三変化動詞 perdo の不定法・能動相・現在です。
全体をまとめると、「運命の女神は破滅させたいと思う者を愚かにする」と訳せます。
プブリリウス・シュルスの言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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