Populus est novarum rerum cupiens pavidusque.

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「ポプルス・エスト・ノウァールム・レールム・クピエンス・パウィドゥスクゥェ」と読みます。
populus は、「人民」を意味するpopulus,-ī m.の単数・主格で、この文の主語です。
est は不規則動詞sum,esse(である) の直説法・現在、3人称単数で、この文の動詞です。
novārum は第1・第2変化形容詞novus,-a,-um(新しい)の女性・複数・属格で、rērum にかかります。
rērum は「こと、もの」を意味するrēs,reī f.の複数・属格です。
novārum rērum で「新しいこと」と訳せますが、「革命、政変」を意味します。
cupiens は「欲する」を意味する第3変化形容詞cupiens,-entisの男性・単数・主格で、欲する対象は属格で表されます。この文では、novārum rērum がその属格に当たります。
pavidus は、「恐れている」を意味する第1・第2変化形容詞pavidus,-a,-umの男性・単数・主格です。Populusと性・数・格が一致します。
-queは「そして」を意味します。
「人民は、政変を欲しながら、かつ恐れる」と訳せます。
タキトゥス『年代記』に見られる言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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