Est pabulum animorum contemplatio naturae.

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Cicero

語彙と文法

「エスト・パーブルム・アニモールム・コンテンプラーティオー・ナートゥーラエ」と読みます。
Estは不規則動詞sum,esse(ある)の直説法・現在、3人称単数です。
pābulum は「食料、栄養」を意味する第2変化名詞pābulum,-ī n. の単数・主格です。この文の補語です。
animōrum は「精神、心」を意味する第2変化名詞animus,-ī m. の複数・属格でpābulum にかかります。
contemplātiō は「熟考」を意味する第3変化名詞contemplātiō,-ōnis f.の単数・主格で、この文の主語になります。
nātūrae は「自然」を意味する第1変化名詞nātūra,-ae f.の単数・属格です。contemplātiō にかかります。
contemplātiō nātūrae は「自然の熟考」と訳せますが、この表現に用いられる属格(nātūrae)は「目的語的属格」とみなせます。「自然を熟考すること」と解釈できるためです。
「自然の熟考は精神の栄養である」と訳せます。
キケローの言葉です(Acadenucae Quaestiones 127)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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