「オムニア・ウァーニタース」と読みます。
omnia は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の中性・複数・主格です。
名詞として用いられ、「すべては、万物は」を意味します。
vānitās は「空虚、虚無」を意味する第3変化名詞vānitās,-ātis f.の単数・主格です。
「万物は空虚である」、「一切は虚無である」という意味になります。
なお省略されている動詞は suntです(sum,esseの直説法・現在、3人称複数)。
Omnia vānitās et umbra sunt.(万物は空虚であり影である)という表現もあります。
etは2つの補語vānitāsとumbraをつないでいます。
umbraはアンブレラの語源ですが、umbra,-ae f.(影)の単数・主格です。発音は「ウンブラ」です。
Vānitās vānitātumという表現もあります。「ウァーニタース・ウァーニタートゥム」と読みます。
vānitātumはvānitāsの複数・属格です。この属格は「~のうちの」を意味する「部分の属格」とみなせます。
「虚無のうちの虚無」と訳すほかありません。
「虚無」という全体の中に存在する目の前の(=その中の一部分としての)「虚無」ということかと思われます。
Vānitās vānitātum, et omnia vānitās.(虚無の中の虚無。そして一切は虚無である)という表現が旧約聖書にあるようです。
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