「ネーモー・ウィル・マグヌス・シネ・アリクゥォー・アッフラートゥー・ディーウィーノー・ウンクゥァム・フイト」と読みます。
nēmōは「誰も~ない」を意味する第3変化名詞、単数・主格です。
virは「男」を意味する第2変化名詞vir,virī m.の単数・主格です。
magnusは「偉大な」を意味する第1・第2変化形容詞magnus,-a,-umの男性・単数・主格です。
sineは「<奪格>なしに」を意味する前置詞です。
aliquōは「ある、任意の」を意味する不定形容詞aliquī,-qua,-quodの男性・単数・奪格です。
afflātūは「啓示」を意味する第4変化名詞afflātus,-ūs m. の単数・奪格です。
dīvīnōは「神の」を意味する第1・第2変化形容詞dīvīnus,-a,-umの男性・単数・奪格です。
umquamは「かつて、いつか」を意味する副詞です。否定文において用いられるとき、否定の意味を強調します。
fuitは「~である」を意味する不規則動詞sum,esse の直説法・完了、3人称単数です。
「いかなる英雄も神の啓示がなければ、決して偉大にはなりえなかった」と訳せます。
キケローの『神々の本性について』に見られる表現です(Cic.N.D.2.167)。
キケロー選集〈11〉哲学IV―神々の本性について 運命について
キケロ Marcus Tullius Cicero