Accipere quam facere injuriam praestat.

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「アッキペレ・クァム・ファケレ・インユーリアム・プラエスタト」と読みます。
accipere は「受け取る」を意味する第3変化動詞 accipiō,-ere の不定法・能動態・現在です。
quam は比較の構文で用いる「~よりも」を意味する副詞です。
facere は「行う、作る」を意味する第3変化B動詞 faciō,-ere の不定法・能動態・現在です。
praestat は「まさる、優れている」を意味する第1変化動詞 praestō,-āre の直説法・能動態・現在、3人称単数ですが、不定法を伴い非人称動詞として用いられます。「<不定法>のほうがよい、望ましい」という意味になります。
injūriam は「不正」を意味する第1変化名詞 injūria,-ae f. の単数・対格です。accipereとfacereの共通の目的語になっています。
「不正を行うより(不正を)受けることの方が望ましい」という意味になります。
キケローの『トゥスクルム荘対談集』にみられる言葉です(Cic.Tusc.5.56)。

キケロー

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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