Legum omnes servi sumus ut liberi esse possimus.

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語彙と文法

「レーグム・オムネース・セルウィー・スムス・ウト・リーベリー・エッセ・ポッシームス」と読みます。
lēgum は「法律」を意味する第3変化名詞 lex,lēgis f. の複数・属格です。servī にかかります。
「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnēs は、省略されたこの文の主語 nōs (1人称複数・主格)と性・数・格が一致します(男性・複数・主格)。
servīは「奴隷」を意味する第2変化名詞 servus,-ī m. の複数・主格です。
sumus は不規則動詞 sum,esse の直説法・能動態・現在・1人称・複数です。
ここまでをまとめると、「我々は皆法律の奴隷となる。」となります。

後半のut は接続法の動詞(possimus)を伴い、目的文を導きます。
līberī は「自由な」を意味する第1・第2変化形容詞 līber,-era,-erum の男性・複数・主格です。
esse は sum の不定法・現在です。
possimus は不規則動詞 possum,posse の接続法・能動態・現在・1人称複数です。
ut 以下は「我々が自由でありうるために」となります。

全体をまとめると、「我々は皆、自由であり得るために法律の奴隷となる。」と訳せます。キケローの『クルエンティウス弁護』に見られる言葉です(Pro Cluentio 146)。

Cicero

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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