Legem brevem esse oportet, quo facilius ab imperitis teneatur.

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「レーゲム・ブレウェム・エッセ・オポルテト・クウォー・ファキリウス・アブ・インペリーティース・テネアートゥル」と読みます。
legem は「法」を意味する第3変化名詞 lex の単数・対格です。sum の不定法 esse の意味上の主語になっています。
brevem は「短い」を意味する第3変化形容詞 brevis の女性・単数・対格です。legem と同格です。
oportet は非人称動詞で不定法をとります。不定法の内容(AがBすること)が必要である、と訳せます。
quo は目的文を導く副詞(元は qui, quis の奪格)で、接続法と比較級を伴い「いっそう・・・・であるように」と訳せる副文を作ります。
facilius は「容易に」と訳せる副詞です。
ab は「・・・によって」と訳せる前置詞です(ab + 行為者の奪格)。
imperitis は「経験のない」を意味する第1・第2変化形容詞 imperitus -a -um の複数・奪格です。ここでは名詞扱いされ、「経験のない者たち」を意味します。
teneatur は「つかむ、理解する」を意味する第2変化動詞 teneo の接続法・受動相・現在、三人称単数です。
「法律は短くあるべきだ、詳しくない者によっていっそう容易に理解されるために」というのが直訳です。セネカの言葉です(Sen.Ep.94.38)。

セネカ哲学全集〈6〉倫理書簡集II
セネカ Seneca
4000926365

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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