「ウトルムクゥェ・エニム・ウィティウム・エスト・エト・オムニブス・クレーデレ・エト・ヌッリー」と読みます。
utrumqueは「2人、2つのどちらも」を意味する代名詞的形容詞uterque,utraque,utrumqueの中性・単数・主格です。
enimは「というのも」を意味する接続詞です。
vitiumは「間違い」を意味する第2変化名詞vitium,-ī n. の単数・主格です。
et A et Bの構文は「AもBも」を意味します。
omnibusは「すべての」を意味する第3変化形容詞omnis,-e の男性・複数・与格です。
crēdereは「<与格>を信じる」を意味する第3変化動詞crēdō,-ere の不定法・能動態・現在です。
nullī は「誰も~ない」を意味する代名詞的形容詞nullus,-a,-umの男性・単数・与格です。
「というのも、すべての人を信用することも、誰も信用しないことも、どちらも間違っているからだ」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Ep.3.4)。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也