直説法・能動態・未来の例文

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Tristis eris si solus eris.
「トリスティス・エリス・シー・ソールス・エリス」と読みます。
tristisは「悲しい」を意味する第3変化形容詞、男性・単数・主格です。
erisは「~である」を意味する不規則動詞sumの直説法・能動態・未来、2人称単数です。
siは「もしも~なら」を意味する接続詞です。
solusは「一人の」を意味する代名詞的形容詞、solus,-a,-umの男性・単数・主格です。
「もしあなたが一人でいれば、あなたは悲しくなるだろう」と訳せます。
オウィディウスの『恋愛治療』に見られる表現です(Ov.Rem.583)。

Cras ingens iterabimus aequor.
「クラース・インゲンス・イテラービムス・アエクゥォル」と読みます。
crasは「明日」を意味する副詞です。
ingensは「大きな」を意味する第3変化形容詞、中性・単数・対格です。
iterabimusは「再び訪れる」を意味する第1変化動詞iteroの直説法・能動態・未来、1人称複数です。
aequorは「海」を意味する第3変化中性名詞aequorの単数・対格です。
「明日になれば我々は再び大きな海を訪れるだろう」と訳せます。
ホラーティウスの『詩集』に見られる言葉です(Hor.Carm.1.7.31)。

Vir magnus leges, instituta, rem publicam non seret?
「ウィル・マグヌス・レーゲース・インスティトゥータ・レム・プーブリカム・ノーン・セレト」と読みます。
virは「男」を意味する第2変化男性名詞virの単数・主格です。
magnusは「大きな、偉大な」を意味する第1・第2変化形容詞magmnus,-a,-umの男性・単数・主格です。
legesは「法律」を意味する第3変化名詞lexの複数・対格です。
institutaは「制度」を意味する第2変化名詞institutumの複数・対格です。
remは「もの」を意味する第5変化名詞resの単数・対格です。
publicamは「公の」を意味する第1・第2変化形容詞publicus,-a,-umの女性・単数・対格です。
seretは「種まきをする」を意味する第3変化動詞seroの直説法・能動態・未来、3人称単数です。
「偉大な人物は、法律や、制度、国家の種まきをしないだろうか」と訳せます。
キケローの『トゥスクルム荘対談集』に見られる表現です(Cic.Tusc.1.31)。

Saevas videbis collucere faces.
「サエウァース・ウィデービス・コッルーケーレ・ファケース」と読みます。
saevasは「恐ろしい」を意味する第1・第2変化形容詞 saevus,-a,-umの女性・複数・対格です。
videbisは「見る」を意味する第2変化動詞videoの直説法・能動態・未来、2人称単数です。
collucereは「輝く」を意味する第2変化動詞colluceoの不定法・能動態・現在です。
facesは「松明(たいまつ)」を意味する第3変化名詞fax,facisの複数・対格です(対格不定法の意味上の主語)。
「恐ろしい松明が輝くのをあなたは目にするだろう」と訳せます。
ウェルギリウスの『アエネーイス』に見られる表現です(Verg.Aen.4.566-567)。

O nimium caelo et pelago confise sereno, nudus in ignota, Palinure, jacebis harena.
「オー・ニミウム・カエロー・エト・ペラゴー・コンフィーセ・セレーノー・ヌードゥス・イン・イグノーター・パリヌーレ・ヤケービス・ハレーナー」と読みます。
nimiumは「あまりに」を意味する副詞です。
caeloは「天」を意味する第2変化中性名詞caelumの単数・与格です。
pelagoは「海」を意味する第2変化中性名詞pelagusの単数・与格です(単数・主格は-usで終わるが中性)。
confiseは半形式受動態動詞confido(信じる)の完了分詞、男性・単数・呼格です。
serenoは「晴れ渡った」を意味する第1・第2変化形容詞serenus,-a,-umの中性・単数・奪格です。
nudusは「裸の」を意味する第1・第2変化形容詞nudus,-a,-umの男性・単数・主格です。この文では副詞的(述語的)に用いられています。「裸のまま~」と訳します。
ignotaは「見知らぬ」を意味する第1・第2変化形容詞ignotus,-a,-umの女性・単数・奪格です。
Palinureはパリヌールス(人名)の単数・呼格です。
jacebisは「横たわる」を意味する第2変化動詞jaceoの直説法・能動態・未来、2人称単数です。
harenaは「砂浜」を意味する第1変化名詞harenaの単数・奪格です。
「おお、あまりに天と晴れ渡った海を信じる者、パリヌールスよ、あなたは裸のまま見知らぬ砂浜に横たわるだろう」と訳せます。
ウェルギリウスの『アエネーイス』に見られる表現です(Verg.Aen.5.870-871)。

Scipio vivit semperque vivet.
「スキーピオー・ウィーウィト・センペルクゥェ・ウィーウェト」と読みます。
vivitは「生きる」を意味する第3変化動詞vivoの直説法・能動態・現在、3人称単数です。
semperは「常に、永遠に」を意味する副詞です。
vivetはvivoの直説法・能動態・未来、3人称単数です。
「スキーピオーは生きているし、永遠に生きるだろう」と訳せます。
キケローの『友情について』に見られる表現です(Cic.Amic.102)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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