Fit via vi; et hanc tibi viam dabit philosophia.

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「フィト・ウィア・ウィー・エト・ハンク・ティビ・ウィアム・ダビト・ピロソピア」と読みます。
この文はセネカの言葉ですが、はじめのFit via vi.はウェルギリウスの表現です(文法の説明はリンク先をご覧下さい)。セネカはこの言葉を引用し、et hanc以下の意見を述べている、という形です。
hancは「この」を意味する指示形容詞hic,haec,hoc の女性・単数・対格で、viamにかかります。
tibiは「あなた」を意味する2人称単数の人称代名詞tū の与格です。
viamは「道」を意味する第1変化名詞via,-ae .f. の単数・対格です。
dabitは「与える」を意味する不規則動詞dō,dare の直説法・能動態・未来、3人称単数です。
philosophiaは「哲学」を意味する第1変化名詞philosophia,-ae f.の単数・主格です。
「力によって道は生じる。そしてこの道を哲学があなたに与えるだろう」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Ep.37.3)。

セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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