Curae leves loquuntur, ingentes stupent.

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「クーラエ・レウェース・ロクウントゥル・インゲンテース・ストゥペント」と読みます。
cūrae は「不安」を意味する第1変化名詞 cūra,-ae f. の複数・主格です。
「軽い」を意味する第3変化形容詞 levis,-e の女性・複数・主格の形が levēs で、cūrae にかかります。
loquuntur は「語る」を意味する形式受動態動詞 loquor,-quī の直説法・現在、3人称複数です。主語は cūrae です。
ingentēs は「大きい」を意味する第3変化形容詞 ingens,-gentis の女性・複数・主格です。後半の文の主語としては cūrae が考えられます(省略されています)。このcūrae に ingentēs はかかります。
stupent は「沈黙する」を意味する動詞 stupeō,-ēre の直説法・能動態・現在、3人称複数で、主語は cūrae ingentēs です。
「軽い不安は(饒舌に)語り、大きな不安は沈黙する。」
セネカの『パエドラ』に見える言葉です。
<補足>人に愚痴を言えるような悩みは軽いもの、本物の悩みは他人に相談できない、ということでしょうか。「話す」とは「放す」ことという言い方を聞いたことがあります。自分で抱え込まないで、それを話すことで気持ちが解放されるという経験は大切ですね。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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