Me non fructus modo, sed etiam ipsius terrae vis ac natura delectat.

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「メー・ノーン・フルクトゥス・モド・セド・エティアム・イプシーウス・テッラエ・ウィース・アク・ナートゥーラ・デーレクタト」と読みます。
meは「私」を意味する人称代名詞egoの対格です。
non modo A sed etiam Bは英語のnot only A but also Bと同じ構文を取ります。
fructusは「収穫」を意味する第4変化名詞fructusの単数・主格です。
ipsiusは「~自身の」を意味する強意形容詞ipse,ipsa,ipsumの女性・単数・属格です。
terraeは「大地」を意味する第1変化名詞terraの単数・属格です。
visは「力」を意味する第3変化名詞visの単数・主格です。
acは「そして」を意味する接続詞です。
naturaは「本性」を意味する第1変化名詞、単数・主格です。
delectatは「喜ばせる」を意味する第1変化動詞delectoの直説法・能動態・現在、3人称単数です。
「収穫だけでなく大地そのものの力と本性が私を喜ばせる」と訳せます。
キケローの『老年について』に見られる表現です(Cic.Sen.51)。

老年について (岩波文庫)
キケロー 中務 哲郎
4003361121

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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