Sermo mollis frangit iram.

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語彙と文法

「セルモー・モッリス・フランギト・イーラム」と読みます。
sermō は「言葉」を意味する第3変化名詞、単数・主格です。
mollis は「柔らかい」を意味する第3変化形容詞mollis,-e、男性・単数・主格です。sermō にかかります。
frangit は「打ち砕く、和らげる」を意味する第3変化動詞 frangō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
īram は「怒り」を意味する第1変化名詞 īra,-ae f. の単数・対格です。frangit の目的語です。
「柔らかい言葉が怒りを和らげる」と訳せます。
この表現は、『旧約聖書』「箴言」15章1節のウルガータに見られる、
Responsiō mollis frangit īram; sermō dūrus suscitat furōrem.
「穏やかな応答は怒りを和らげ、厳しい言葉は憤りを引き起こす」
という言葉とよく似ています。Sermo mollis frangit iram. は、この前半をもとに sermō を主語として簡潔な格言の形にしたものと考えられます。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー『神々の本性について』(岩波書店)、ネポース『英雄伝』(講談社学術文庫)、プラウトゥス『カシナ』、テレンティウス『兄弟』、ルクレ―ティウス『事物の本性について』(いずれも京都大学学術出版会)。単著に『ローマ人の名言88』(牧野出版)、『しっかり学ぶ初級ラテン語』、『しっかり身につくラテン語トレーニングブック』、『ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」』(いずれもベレ出版)、『お山の幼稚園で育つ』(世界思想社)。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • ご教示ありがとうございます。おかげさまで、『箴言』15章1節との関係に気づくことができました。
    記事にも追記いたしました。
    なお、手元でウルガータ本文を確認しましたところ、
    Responsio mollis frangit iram; sermo durus suscitat furorem.
    となっており、後半は sermo idoneus ではなく sermo durus のようです。
    貴重なご指摘をありがとうございました。

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