語彙と文法
「セルモー・モッリス・フランギト・イーラム」と読みます。
sermō は「言葉」を意味する第3変化名詞、単数・主格です。
mollis は「柔らかい」を意味する第3変化形容詞mollis,-e、男性・単数・主格です。sermō にかかります。
frangit は「打ち砕く、和らげる」を意味する第3変化動詞 frangō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
īram は「怒り」を意味する第1変化名詞 īra,-ae f. の単数・対格です。frangit の目的語です。
「柔らかい言葉が怒りを和らげる」と訳せます。
この表現は、『旧約聖書』「箴言」15章1節のウルガータに見られる、
Responsiō mollis frangit īram; sermō dūrus suscitat furōrem.
「穏やかな応答は怒りを和らげ、厳しい言葉は憤りを引き起こす」
という言葉とよく似ています。Sermo mollis frangit iram. は、この前半をもとに sermō を主語として簡潔な格言の形にしたものと考えられます。
コメント
コメント一覧 (2件)
Proverb 15.1, blble. Responsio mollis frangit iram; sermo idoneus suscitat furorem.
ご教示ありがとうございます。おかげさまで、『箴言』15章1節との関係に気づくことができました。
記事にも追記いたしました。
なお、手元でウルガータ本文を確認しましたところ、
Responsio mollis frangit iram; sermo durus suscitat furorem.
となっており、後半は sermo idoneus ではなく sermo durus のようです。
貴重なご指摘をありがとうございました。