語彙と文法
「ピロソピアエ・セルウィアース・オポルテト・ウト・ティビ・コンティンガト・ウェーラ・リーベルタース」と読みます。
philosophiaeは「哲学」を意味する第1変化名詞 philosophia,-ae f. の単数・与格です。
serviāsは「<与格>に仕える」を意味する第4変化動詞 serviō,-īre の接続法・能動態・現在、2人称単数です。
oportetは「~するのが当然である、~すべきである」を意味する非人称動詞、直説法・能動態・現在です。接続法の動詞(serviās)を伴う従属文を導きます。
utは接続法を伴い目的文を導きます。
contingatは「<与格>に降りかかる、生じる、起こる」を意味する第3変化動詞 contingō,-ere の接続法・能動態・現在、3人称単数です。
vēraは「真の」を意味する第1・第2変化形容詞 vērus,-a,-umの女性・単数・主格です。lībertāsにかかります。
lībertāsは「自由」を意味する第3変化名詞 lībertās,-ātis f. の単数・主格です。
「あなたに真の自由が生じるために(=あなたが真の自由を手にするために)、あなたは哲学に仕えなければならない」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる表現です(Ep.8.7)。
文献案内
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也