Nemo tam pauper vivit quam natus est.

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「ネーモー・タム・パウペル・ウィーウィト・クァム・ナートゥス・エスト」と読みます。
nēmō は英語の nobody 同様「誰も~ない」という意味を表します。
tam は「~ほど」という意味で、この文では quam と呼応し、「quam 以下ほど」と訳せます。
pauper は「貧しい」を意味する第3変化形容詞pauper,pauperisの男性・単数・主格です。形容詞の副詞的用法とみなします。「貧しく」。
vīvit は「生きる」を意味する第3変化動詞 vīvō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
nātus は 形式受動態動詞nascor,-scī の完了分詞、男性・単数・主格です。nascor est で直説法・受動態・完了の形となります。日本語に直すと「生まれた」。
「誰も生まれた時ほど貧しく生きることはない」と訳せます。
セネカ、『倫理書簡集』に見られる表現です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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