Misce stultitiam consiliis brevem, dulce est desipere in loco.

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「ミスケー・ストゥルティティアム・コンシリイース・ブレウェム・ドゥルケ・エスト・デーシペレ・イン・ロコー」と読みます。
miscē は第2変化動詞 misceō,-ēre の命令法・能動態・現在、2人称単数で、「混ぜよ」という意味になります。
第1変化名詞 stultitia,-ae f. (愚かさ)の単数・対格形 stultitiam を第3変化形容詞 brevem (短い)が修飾しています。
brevemはbrevis,-eの女性・単数・対格です。
consilium は「思慮深さ」、「忠告」の意で、ここでは、複数・与格になっています。
dulce(甘い)の主語は、dēsipere (理性を失う)という不定法・能動態・現在です。
不定法が主語なので、中性・単数の形をしています。
locōは「場所、状況」を意味する第2変化名詞 locus,-ī m. の単数・奪格です。
in locōは熟語で、「場合に応じて」の意味になります。
「僅かの愚かさを思慮に混ぜよ、時に理性を失うことも好ましい。」という意味です。
ホラーティウスの言葉です(Carm.4.12.27-28)。

ホラティウス全集
鈴木 一郎

ホラーティウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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