Non sumus in ullius potestate, cum mors in nostra potestate sit.

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「ノーン・スムス・イン・ウッリーウス・ポテスターテ・クム・モルス・イン・ノストラー・ポテスターテ・シト」と読みます。
ullius は「誰か」を意味する代名詞的形容詞 ullus, -a, -um の男性・単数・属格です。
potestate は「支配」を意味する第三変化名詞 potestas の単数奪格です。
前半は、「われわれは誰かの支配の中にはない」と訳せます。
cum は「;・・の時に」を意味する接続詞です。
mors は「死」を意味する第三変化名詞、単数主格です。
sit は「・・・である/ ある」を意味する不規則動詞 sum の接続法・現在、三人称単数です。
「死が我々の支配下にあるとき、我々は何にも支配されることはない」と訳せます。
セネカ、『倫理書簡集』(91.21)に見られる表現です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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