「イグノーラーティオー・フトゥーロールム・マロールム・ウーティリオル・エスト・クゥァム・スキエンティア」と読みます。
Ignōrātiōはignōrātiō,-ōnis f.(無知)の単数・主格で、文の主語です。ignōrantiaと同じ意味です。
futūrōrumは第1・第2変化形容詞futūrus,-a,-um(未来の)の中性・複数・属格で、malōrumにかかります。
malōrumはmalum,-ī n.(不幸)の複数・属格で、Ignōrātiōにかかります。「目的語的属格」になります。「~に対する」と訳せます。
ūtilior は第3変化形容詞ūtilis,-e(有益な)の比較級、ūtilior,-ius(より有益な)の女性・単数・主格で、文の補語です。主語と性・数・格が一致します。
estは不規則動詞sum,esse(である)の直説法・現在、3人称単数です。
quam は「~よりも」を意味する副詞です。
scientiaはscientia,-ae f.(知識)の単数・主格です。
直訳は、「未来の(futūrōrum)不幸の(malōrum)無知は(Ignōrātiō)、(未来の不幸の)知識(scientia)よりも(quam)有益(ūtilior)である(est)」と訳せます。
キケローの言葉です(Div.2.9.23)。
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