Ignoratio futurorum malorum utilior est quam scientia.

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「イグノーラーティオー・フトゥーロールム・マロールム・ウーティリオル・エスト・クゥァム・スキエンティア」と読みます。
Ignōrātiōはignōrātiō,-ōnis f.(無知)の単数・主格で、文の主語です。ignōrantiaと同じ意味です。
futūrōrumは第1・第2変化形容詞futūrus,-a,-um(未来の)の中性・複数・属格で、malōrumにかかります。
malōrumはmalum,-ī n.(不幸)の複数・属格で、Ignōrātiōにかかります。「目的語的属格」になります。「~に対する」と訳せます。
ūtilior は第3変化形容詞ūtilis,-e(有益な)の比較級、ūtilior,-ius(より有益な)の女性・単数・主格で、文の補語です。主語と性・数・格が一致します。
estは不規則動詞sum,esse(である)の直説法・現在、3人称単数です。
quam は「~よりも」を意味する副詞です。
scientiaはscientia,-ae f.(知識)の単数・主格です。
直訳は、「未来の(futūrōrum)不幸の(malōrum)無知は(Ignōrātiō)、(未来の不幸の)知識(scientia)よりも(quam)有益(ūtilior)である(est)」と訳せます。
キケローの言葉です(Div.2.9.23)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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