Nitimur in vetitum semper cupimusque negata.

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「ニーティムル・イン・ウェティトゥム・センペル・クピムスクゥェ・ネガータ」と読みます。
nītimur は「得ようとつとめる」を意味する形式受動態動詞 nītor の直説法・現在、1人称複数です。形は受動ですが意味は能動になります。in と対格を伴い、獲得したい対象を表します。ここでは、in vetitum と表現されています。
vetitum は「禁止する」を意味する第1変化動詞 vetō,-āre の完了分詞、中性・単数・対格です。名詞的に用いられ、「禁止されたもの」を意味します。
semper は「常に」を意味する副詞です。
cupimus は「望む、切望する」を意味する第3変化動詞 cupiō,-pere の直説法・能動態・現在、1人称複数です。
negāta は「拒む」を意味する第1変化動詞 negō,-āre の完了分詞、中性・複数・対格です。名詞的に用いられ、「拒まれたもの」を意味します。
「われわれは常に禁じられたものを得ようとつとめ、拒まれたものを切望する」と訳せます。
オウィディウスの詩に見られる表現です。

オウィディウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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