Nescio quo modo bonae mentis soror est paupertas.

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「ネスキオー・クゥォー・モドー・ボナエ・メンティス・ソロル・エスト・パウペルタース」と読みます。
nesciō は「知らない」を意味する第4変化動詞 nesciō,-īreの直説法・能動態・現在、1人称単数です。
quōは「どの、何の、どのような」を意味する疑問形容詞 quī,quae,quod の男性・単数・奪格で modō にかかります。
modō は「方法」を意味する第2変化名詞 modus,-ī m. の単数・奪格です。
bonae は「よい」を意味する第1・第2変化形容詞 bonus,-a,-um の女性・単数・属格で mentis にかかります。
mens は「心」を意味する第3変化名詞 mens,mentis f. の単数・属格です。
soror は「姉妹」を意味する第3変化名詞 soror,sorōris f. の単数・主格です。
paupertās は「貧乏」を意味する第3変化名詞 paupertās,-ātis f. の単数・主格です。
上にあげた単数・主格の名詞は、そのまま辞書の見出しの形になっています。
「どのようなことかわからないが(どうしたことか)、『貧乏』は良心の姉妹である」と訳せます。
ペトローニウスの『サテュリコン』(84)に見られる言葉です。

サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)
ガイウス ペトロニウス 国原 吉之助
4003212215

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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