Amoris vulnus idem sanat, qui facit.

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「アモーリス・ウルヌス・イーデム・サーナト・クゥィー・ファキト」と読みます。
amōrisは「恋」を意味する第3変化名詞amor,-ōris m.の単数・属格でvulnusにかかります。
vulnusは「傷」を意味する第3変化名詞vulnus,-eris n.の単数・対格です。sānatの目的語です。
īdemは「同じ」を意味する指示代名詞īdem,eadem,idem の男性・単数・主格です。この文では名詞的に用いられ、「同じ人」という意味で用いられています。
sānatは「癒やす」を意味する第1変化動詞sānō,-āre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
quī は関係代名詞quī,quae,quodの男性・単数・主格です。先行詞はīdemです。
facitは「作る」を意味する第3変化B動詞faciō,-ere の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
facitの目的語vulnus(単数・対格)が省かれています。
「恋の傷を作る同じ人が、(恋の傷を)癒すことができる。」と訳せます。
「自分に恋の傷を負わせた相手でないと、その傷は癒すことはできない」と言い換えることができます。
プブリリウス・シュルスの言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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