Frustra vitium vitaveris illud, si te alio pravus detorseris.

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「フルストラー・ウィティウム・ウィーターウェリス・イッルド・シー・テー・アリオー・プラーウス・デートルセリス」と読みます。
frustrāは「無駄に」を意味する副詞です。
vitiumは「欠点」を意味する第2変化名詞、単数・対格です。
vītāverisは「避ける」を意味する第1変化動詞vītō,-āre の直説法・能動態・未来完了、2人称単数です。
illudは「その」を意味する指示形容詞ille,illa,illudの中性・単数・対格です。vitiumにかかります。
sīは「もし」を意味する接続詞です。
tēは2人称の人称代名詞、単数・対格です。
aliōは「別の」を意味する代名詞的形容詞alius,alia,aliudの中性・単数・奪格です。vitiō(vitiumの単数・奪格)が省略されています。「別の欠点に」と訳します。
prāvusは「ゆがんだ」を意味する第1・第2変化形容詞prāvus,-a,-umの男性・単数・主格です。この文では副詞的に使われています。
dētorserisは「向ける、そらす」を意味する第2変化動詞dētorqueoの直説法・能動態・未来完了、2人称単数です。
「あなたは無駄にその欠点を避けることになるだろう、もしゆがんだまま自分を別の欠点に向けるならば」と訳せます。
ホラーティウスの『風刺詩』に見られる表現です(Hor.Sat.2.2.54-55)。

ホラーティウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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