Ager gravidis canebat aristis.

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「アゲル・グラウィディース・カーネーバト・アリスティース」と読みます。
agerはager,-grī m.(畑)の単数・主格です。
gravidīsは「重い、稔った」を意味する第1・第2変化形容詞gravidus,-a,-umの女性・複数・奪格で、aristīsにかかります。
cānēbatは「白い、灰色である」を意味する第2変化動詞cāneō,-ēre の直説法・能動態・未完了過去、3人称単数です。「畑は白くなっていた」と訳せます。
母音の長短を無視すれば、canēbatと綴りは同じです。canēbatはcanō,-ere(歌う)の直説法・能動態・未完了過去、3人称単数。こちらの動詞の場合「畑は歌っていた」となります。
aristīsは単数で「麦の穂」、複数で「収穫」を意味する第1変化女性名詞arista,-ae f. の複数・奪格です(「手段の奪格」)。
「畑は稔った穂によって白くなっていた」と訳せますが、canēbatの部分を少し意訳して「白く輝いていた」としてもよいでしょう。
オウィディウスの表現です(Ov.Met.1.110)。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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