Alis volat propriis.

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「アーリース・ウォラト・プロプリイース」と読みます。
ālīs はāla,-ae f.(翼)の複数・奪格です(「手段の奪格」)。「翼によって」。
volat はvolō,-āre(飛ぶ、飛翔する)の直説法・能動態・現在、3人称単数。主語は明示されていません。この表現はオレゴン州のモットーなので、オレゴン州を主語とみなします。
propriīs は第1・第2変化形容詞proprius,-a,-um(自分の)の女性・複数・奪格です。ālīsにかかります。
「オレゴン州は自分の(propriīs)翼によって(ālīs)(空を)飛ぶ(volat)」と訳せます。
このモットーはもともと英文で”She flies with her own wings” と先に書かれたそうで、上のラテン語はその訳に当たります。
指示代名詞が Sheとなるのは、国や州は女性名詞扱いするためと考えられます。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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