「スペム・メトゥス・セクゥィトゥル」と読みます。
spem は「希望」を意味する第5変化名詞 spēs,-eī f. の単数・対格です。
metus は「恐れ」を意味する第4変化名詞 metus,-ūs m. の単数・主格です。
sequitur は「後ろからついてくる、従う」を意味する第3変化の形式受動態動詞 sequor,-quī の直説法・現在、3人称単数です。
「恐れは望みの後ろからついてくる」という意味になります。
希望と恐れは表裏一体という意味が含まれているのでしょう。「こうなればいいな」という希望が大きくつのるほど、一方で恐れの気持ちも増幅していきます。
セネカの『倫理書簡集』(5.7)に見られる言葉です。
セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也
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