Quidquid Amor iussit, non est contemnere tutum.

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「クゥィド・クゥィド・アモル・ユッシト・ノーン・エスト・コンテムネレ・トゥートゥム」と読みます。
quidquid は、不定関係代名詞 quisquis の中性・単数・対格です。関係代名詞と同じ変化をします。「・・・するところの物何でも」と訳せます。
Amor は「愛、恋」を神格化した表現です。男性・単数・主格です。「愛の神が」と訳せます。
iussit は「命令する」を意味する第2変化動詞 iubeo の直説法・能動相・完了、三人称・単数です。主語は Amor です。
contemnere は「軽視する、軽蔑する」を意味する第三変化動詞 contemno の不定法・能動相です。
tutum は「安全な」を意味する第一・第二変化形容詞 tutus, -a, -um の中性・単数・主格です。non est … tutum で「安全ではない」となります。主語に当たるのが contemnere (不定法)です。不定法は中性・単数扱いします。
Quidquid…iussit の従属文(名詞節)が contemnere の目的語になっています。「愛の神が命じたことは何であれ、それを軽蔑することは安全ではない」という意味になります。
オウィディウスの言葉です。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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