Ave atque vale.

  • URLをコピーしました!

語彙と文法

「アウェー・アトクゥェ・ウァレー」と読みます。
avē は「元気でいる」を意味する第2変化動詞 aveō,-ēreの命令法・能動態・現在、2人称単数です。
atqueは「そして」を意味する接続詞です。2つの命令法の動詞 avēと valēをつないでいます。
valē も「元気でいる」を意味する第2変化動詞 valeō,-ēreの命令法・能動態・現在、2人称単数です。
avēもvalēも相手(1人)に向かって、「元気でいなさい」と繰り返しています。
avēとvalēという表現そのものがいずれもあいさつの言葉として日常的に用いられます。相手が複数の場合は、avēte、valēteとなります。
ついでながら、「こんにちは」に当たるラテン語は Salvēです。salveō,-ēre(健康である)の命令法・能動態・現在、2人称単数です。複数形は、Salvēteです。
この文では、元のテクストの文脈を考慮し、「さようなら、そしてお元気で」と訳します。
ローマの恋愛詩人カトゥッルスの詩句に見られます(Catul.101.10)。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

目次