Citharoedus ridetur, chorda qui semper oberrat eadem.

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ホラーティウス

「キタロエドゥス・リーデートゥル・コルダー・クゥィー・センペル・オベッラト・エアーデム」と読みます。
Citharoedusはcitharoedus,-ī m.(キタラを弾じながら歌う人、キタラ弾き)の単数・主格です。文の主語です。
rīdētur は「笑う」を意味する第2変化動詞 rīdeō,-ēre の直説法・受動態・現在、3人称単数です。
chordā は「弦」を意味する第1変化名詞chorda,-ae f.の単数・奪格です。「弦で」。
quī は関係代名詞quī,quae,quodの男性・単数・主格です。先行詞はCitharoedusです。
semper は「いつも」を意味する副詞です。
oberrat は「間違う」を意味する第1変化動詞oberrō,-āre の直説法・能動態・現在、3人称単数です。
eādem は「同じ」を意味する指示形容詞 īdem,eadem,idem の女性・単数・奪格で、chordā にかかります。
前置詞 in はありませんが、奪格の chordā…eādem だけで、「同じ弦で」と訳せます。
「いつも同じ弦で弾き間違えるキタラ弾きは嘲笑される」と訳せます。
ホラーティウス、『詩論』(355-6)に見られる表現です。

et Citharoedus               355
ridetur, chorda qui semper oberrat eadem,

詩学 (岩波文庫)
アリストテレース ホラーティウス 松本 仁助
4003360494

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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