Pecuniam in loco neglegere maximum interdum est lucrum.

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「ペクーニアム・イン・ロコー・ネグレゲレ・マクシムム・インテルドゥム・ルクルム」と読みます。
Pecuniam は「金銭」を意味する第1変化名詞 pecunia の単数・対格で neglegere の目的語です。
in loco は、直訳すれば「所において」ということになりますが、一種の熟語で「その場に応じて」という意味の副詞句です。
neglegere は「無視する」を意味する第3変化動詞 neglego の不定法・能動相・現在です。この文の主語になっています。
maximum は magnus の最上級で「最大の」という意味を持ちます。lucrum を修飾しますので、中性・単数・主格です。
interdum は「ときどき」という意味を持つ副詞です。
lucrum は「利益」を意味する第2変化名詞、中性・単数・主格です。この文の補語になっています。
「金銭をその場に応じて無視することは時には最大の利益となる。」と訳せます。
ローマの喜劇作家テレンティウスの書いた『兄弟』に見られる台詞です。
日本語の「損して得取れ」ということわざを思い出します。
金銭に関するラテン語の格言は多いです。

ローマ喜劇集〈5〉 (西洋古典叢書)
テレンティウス 木村 健治
4876981396

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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