Omnia fert aetas, animum quoque.

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「オムニア・フェルト・アエタース・アニムム・クォクゥェ」と読みます。
omnia は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis の中性・複数・対格です。
fert は「運ぶ」を意味する不規則変化動詞 ferō の現在・3人称・単数です。
aetās は「時」を意味する第3変化名詞、単数・主格です。
animum は「心」を意味する第2変化名詞 animus,-ī m. の単数・対格です。
quoque は英語の also に相当し、「・・・もまた」という意味です。
「時はすべてを運び去る。心もまた。」と訳せます。
ウェルギリウスの『牧歌』にみられる表現です(Ecl.9.51)。
心というのは記憶のことですが、この表現だけで考えれば、「思い出」と意訳してもよさそうです。

牧歌/農耕詩 (西洋古典叢書)
ウェルギリウス 小川 正広

ウェルギリウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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