Nutritur vento, vento restinguitur ignis.

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「ヌートリートゥル・ウェントー・ウェントー・レスティンギトゥル・イグニス」と読みます。
Nūtrītur は、「養う」を意味する第4変化動詞 nūtriō,-īre の直説法・受動態・現在、3人称単数です。「養われる」となります。この文では「大きくなる」という意味で使われています。
ventō は、第2変化男性名詞 ventus,-ī m.(風)の単数・奪格です。この文では、nutrītur の行為者を示します。「風によって(養われる)」となります。
restinguitur は、「消す」を意味する第3変化動詞 restinguō,-ere の直説法・受動態・現在、3人称単数です。「消される」となります。
ignis は「火」を意味する第3変化男性名詞ignis,-is m.の単数・主格で、この文の主語になります。
「火は風によって養われ(大きくなり)、風によって消される」という意味になります。
オウィディウスの言葉です。
火は amor(愛、恋)の象徴とみなせます。

オウィディウス

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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