「ヌンク・オムニア・リーデント」と読みます。
nunc は「今」を意味する副詞です。
omnia は「すべて」を意味する第3変化形容詞 omnis,-e の中性・複数・主格です。名詞的に用いられ、「すべてのものは」、または「万物は」を意味します。
rīdent は「笑う」を意味する第2変化動詞 rīdeō,-ēre の直説法・能動態・現在、3人称複数です。
「今万物が笑っている。」と訳せます。この表現はウェルギリウスの『牧歌』に見られるもので、今自然界全体が微笑んでいるように見える、という意味で使われています。
日本語の「山笑う」を想起します。
P.S.
教科書(「しっかり学ぶ初級ラテン語」)に例文で入っています。読者から次のメッセージを頂戴しました。
最近、感動したラテン文はnunc omnia rident.です。
私の訳は「山川草木悉皆成仏」です。
ウェルギリウスの感性の鋭さに感激しました。
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