Non statim pervenitur ad summum.

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「ノーン・スタティム・ペルウェニートゥル・アド・スッムム」と読みます。
Nōnは「~でない」。pervenīturを否定します。
statim は「ただちに」という意味の副詞で、pervenīturにかかります。
pervenītur は、自動詞 perveniō,-īre(到達する)の直説法・受動態・現在、3人称単数です。
自動詞の受動態の用例です。非人称的表現といわれますが、一般的、普遍的なことがらを述べる言い方です。「その動詞の行為が一般的な人々によってなされる」という意味で理解できます。
pervenītur の直訳は「到達することがなされる」ですが、能動にして「人はみな到達する」と訳すと自然です。
前置詞 ad は対格を目的語に取ります。
summum はsummum,-ī n.(頂上、最高の高み)の単数・対格です。
ad summum だけで「最高の高みへ」となります。
「人はただちに最高の高みに到達することはできない。」と訳せます。

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この記事を書いた人

ラテン語愛好家。京都大学助手、京都工芸繊維大学助教授を経て、現在学校法人北白川学園理事長。北白川幼稚園園長。私塾「山の学校」代表。FF8その他ラテン語の訳詩、西洋古典文学の翻訳。キケロー「神々の本性について」、プラウトゥス「カシナ」、テレンティウス「兄弟」、ネポス「英雄伝」等。単著に「ローマ人の名言88」(牧野出版)、「しっかり学ぶ初級ラテン語」、「ラテン語を読む─キケロー「スキーピオーの夢」」(ベレ出版)、「お山の幼稚園で育つ」(世界思想社)。

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